第3章 ~ ロンドン編 ~ → Back in Japan

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2017年10月27日金曜日

NHSスタッフと患者たち

みなさんこんにちは、かばんです。

さあ、ちょこちょこっと更新していきますよ。

私はここ半年くらい月一程度でイギリスGP(町医者)に通っています。

GPというのはイギリスの公的医療機関で、
まず地域のGPというものに登録し、何かあれば予約を取ってドクターに会います。

ここでは簡単な治療や検査(子宮頸がん・糖尿病の定期健診・血液・尿など)が行われ、
その結果次第で大きな大学病院等に行くよう指示が出されます(郵便ね)

追記
イギリスのGP、病院は税金で回っているので基本的に無料です。

半年くらい前からドクターの予約を取るのがオンライン化+アプリ化されているのだけど、
やはりネットに馴染みのない世代には難しいわけで…(といっても40代も含まれる)
普段にも増して受付の列が長くなることもしばしばあるのね。

で、ある日。
私はそのオンラインの登録をしようと二番目に並んでいたわけさ。
前の人が何やら話し込んでるわ~と普通に待っていたら(ここで2分くらい
次に来たおばさんがその30秒後くらいにイライラし始めたのね。

いや、30秒よ?30秒。カップヌードルにお湯を入れてもまだ硬いから。

そしてすぐに舌打ちが聞こえ、タンタンと床を鳴らし始めたではないですか。
びっくり。まじすか。

それから次に列に来たおじさんに文句を垂れ、
そのすぐ後ろにいたおばあさんが「ああ、ここはいつも遅いのよ」と激しく同意する。

おばさんが並んでから2分も経たないうちに文句の大合唱がフロアに響き渡るのでした。
まじすか。

私はどうしたかと言うと…

「笑うのを堪えていました」と言う他ない。

いや、あんたたち…いくら何でもそれはひどいんでないかい?子供じゃあるまいし。
スタッフは一生懸命対応してるのよ?

そもそもネットでなくてもタッチスクリーンで予約もできるのよ?
※来院時に「来ましたよ~」とセルフチェックインができるボードがあるのです。
受付の人がたまに声を出してお知らせしてるじゃないの?

それすら無視してひたすら列に並ぶ人たち。
本当、文句ばかり言って変化を嫌うイギリス人の典型だわ。

と…ここ半年で診てもらった医者、ナース、学生、受付の人たちの対応を思い出し、
彼らも「ああ、そうだねぇ」とそんなこと承知の諦めモードで私のこの話を聞くのでした。

診察後は「どうでしたか?意見を聞かせてください」というフィードバックを求める携帯メールが届き、
一週間前、2,3日前に「次の診察は以下の日程です」というリマインダーメールが届き、キャンセルもすぐできるシステムになっている。

最近はメンタルヘルスにも力を入れているようで、
診察の最後に、さりげなく、でもしっかりと私の精神状態を聞いてくれるスタッフたち。

ニュースで過去最悪な状況と報道されようが、NHSスタッフは出来ることを日々こなしている。
しかし、もっとひどいのは患者の方じゃないか!
この問題を改善するには患者の方の努力も必要じゃないか…

全国的に患者の態度がこんな悲惨なものであれば、
EU圏から来ている医療スタッフが去った後のイギリスはとんでもない社会になってしまうよ。

と、思えざるを得ない半年なのでした。


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2017年10月25日水曜日

Kent大学の先輩、Kazuo Ishiguro氏がノーベル文学賞を取った!

みなさん、お久しぶり。かばんです。
(=ω=)おっす

もう一年以上ここを更新しないまま時が過ぎてしまいました。
まあ別に何かあったわけじゃないのだけどね。

さて、今回の記事は「卒業宣言」をしたはずのFacebookからコピペ…そしてちょっと編集
(=ω=)オラオラ

とにかく更新するのが名目ってことで許します(誰が

こういったミーハーな投稿はあまり好きではないのだけれど…
こればっかりは嬉しい知らせなので書きますよ。

Kazuo Ishiguroが文学ノーベル賞を取った!


何が嬉しいって、氏は私の母校のKent大学、しかも同じ文学部出身の作家なのだ。
彼が年代の違う先輩だと知ったのは入ってしばらくしてからだけど、
ハウスメイトが彼の処女作を貸してくれて読んだのを覚えてる。


2年前にロンドンの本屋で彼の新作The Buried Giantのサイン会があり、
一人で4時間並んで、11番目。ちゃっかり日本語訳の本にもサインしてもらいました。
Kent大学の話をしたら、oh, looong time ago とおっしゃっていました。



丘の上にあるキャンパスからカンタベリー大聖堂を眺めるのが好きだったなぁ。
よく一人芝居(英語の言い回しの復習)をしながら丘を駆け下りたっけ。



我が文学部、これで少しは国から予算が出るかね。



日本で報道もあるだろうなぁ…と思っていたけど、やっぱり予想通り。
イシグロフィーバーですって。

「日本出身」「日系」と押してるけれど、彼はイギリスで育って、
イギリスで教育を受けて、イギリス国籍を持っている。
正式な報道であれば「イギリス人」作家ですよ!メディアさんたち、
誤解のないようお願いします。

日本で生まれ育って、日本国籍を持って、生涯日本で生きて、
自分は日本人と思っている人などを見かけや名前だけで「日本人」と呼べない
悲しい事実が日本にはあるのに…ノーベル賞の時だけってさ。
そりゃないだろ、と思うのでありました。

それでも、Ishiguro氏はアイデンティティの葛藤は少なからずあっただろうし、
国籍関係なく一人の偉大な作家として賞賛されてほしいと思う。
いや、もともとそうなのに日本メディアで変な方向に行ってしまった。

私が唯一持ってる日本語訳は数少ない質の高い翻訳だけども、基本は英語。
純文学のジャンルに入るから、大学時代から落ちた英語力で読むのは正直少し時間が掛かる(苦)
それも物語の醍醐味だと思って楽しんでいます。

日本では本屋、そしてアマゾンでさえも一時在庫切れが相次いでるみたいだね。
嬉しいことだ。イギリスではそうでもないらしいけど。
まあ、こっちではすでに名は知られてるからね。

Kentの誇りだー!おめでとうございます!!
宛名つきのサイン本は宝物だね。
写真は昔のブログからです。
http://www.bbc.com/japanese/41521067

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