先週は夏が来たと思ったのに、
どうやら今月いっぱいは寒い雨の天気が続きそう。
さて、また半年後の更新とならないようにしないとね。
今日は最近読んだ中で飛びぬけて印象に残った本を紹介します。
宮崎駿氏の「本へのとびら~岩波少年文庫を語る~」です。
少し昔に読んでいたのだけど、内容はすっかり忘れていた。
久しぶりに手に取って読んで、体が固まってしまった。
「生まれてきてよかったんだ、と子どもにエールを送るのが児童文学」
これだけでも十分ドキッとさせられる深みのある言葉だった。
第一部は彼が岩波少年文庫から「これぞ」という50冊を選び、
それぞれに感想や書評を書いている。
この本を読んで、自分たちの脳に入ってくる膨大な量の情報が
いま限界に達しているのではないかと思った。
物語だけでなく目や耳に入ってくる情報が複雑化して、
またそれが複雑であればあるほど「面白い」という感覚に
私自身が慣れきってしまっていると感じざるを得ない。
世界はもっと単純で楽しいはずだ。
世界を見るのにやかましいフィルターが何重にも張り巡らされている。
今こそ立ち止まって感じても良いんじゃないか、
なんて本を握りしめながら思った。
あー、びっくりした。
そしてまたびっくりしたのが、
彼が「歯が立たない女ども」と呼ぶ女性二人というのが
私にとっても雲の上の存在の女性たちであること。
石井桃子さんと中川李枝子さん。
あわわ。。。
中川 李枝子(著)大村 百合子(絵)
私の大事な一冊は、やっぱりこれかな。
読んだ頃のことは覚えていないけれど、
お話に出てくる「オオカミ」が怖かったのは覚えている。
少しでもお二人に近づくべく、もう少し大きな心で本を読もう。
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